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月経前症候群(PMS)について

● 月経前症候群(PMS)は、生理の1~2週間前からカラダとココロに起こるトラブルです。2013-05-15_112838

精神的な症状としては、イライラしたり、落ち込んだり、怒りやすくなったり集中力・判断力が低下したりします。また身体的には、下腹部膨満感・下腹痛・頭痛・乳房痛、乳房が張る・腰痛・関節痛・むくみ、体重増加、脚が重い・にきび・めまい・食欲亢進・便秘または下痢・悪心などと多様な症状が起こり、悩まされる人は少なくありません。

● 女性ホルモンのバランスがセロトニンを低下させる!

女性ホルモンとは、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2 種類をさします。

黄体ホルモンは、体温を上げる働きや妊娠を継続・サポートする働きをするためこの時期に分泌量が増えます。この黄体期にホルモンのバランスが崩れ、セロトニン分泌の低下が考えられています。

月経の前(黄体期)には、セロトニンの分泌量が低下することが知られています。この月経前のセロトニン低下が一因で、いろいろな肉体・精神的な症状が出る原因ではないか、という説が有力視されています。

また、女性の場合は睡眠と月経周期との関連は明らかで、月経前や月経中に眠気が増したり、逆に月経周期に関連して不眠に悩まされたりするケースもあります。

月経周期によって、睡眠薬の効果でさえ違ってくると言われています。不眠により睡眠のリズムが崩れると、女性ホルモンの分泌も崩れるという悪循環に陥りやすくなりますので、「たかが寝不足」と甘くみることはできません。

月経前症候群の緩和には、脳内のセロトニンを増やすことが有効であると考えられています。(⇒セロトニンのページへ

コレステロールを抑制すると“うつ”になる!?

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昨年の雑誌記事の中で驚かされたものの一つ。それは順天堂大学医学部の奥村康教授があるブログに掲載されたというもので、コレステロールの抑制はうつ気分になってしまうという内容です。

医者に行くと、総コレステロール値220以上で異常だといってコレステロール降下剤が出されます。すると、非常に多弁だった人が無口になったりして、多くの人にうつ症状が見られるようになる。中には正真正銘のうつ病を発症する人もいる。そういう人が電車に飛び込むんだという話がきっかけで、実際に帝京大学の精神科の先生とJR東日本が協力して、飛び込み事故で電車の止まることが多いJR中央線で自殺した人を調べたそうです。その結果、9割が55~60歳で、ほとんどが男。それが見事に全員、コレステロール降下剤を飲んでいたといいます。

サンプル数が少ないので、飛び込み自殺とコレステロール降下剤の間に決定的な相関があるとは断定できないものの、「全員がコレステロール降下剤を飲んでいた」という事実は重いことです。

そして、降下剤で低コレステロールになるとうつ症状が出やすくなるのも事実ですし、うつ病者の自殺が多いというのも事実ですから、コレステロール降下剤と飛び込み自殺との間には、かなりの因果関係があるとなります。
実に恐ろしいことですネ。

「乳酸」は疲労物質 !?

「いやぁ~、乳酸が溜まって疲れちゃったよ」など、乳酸は疲労の原因のようにいわれ悪者にされてきました。著名な医学系の博士の新刊にも、いまだに「疲労物質・乳酸は~」などと書かれていたのには驚きます。

乳酸は、実は疲労を引き起こす物質ではなく、むしろ疲労を緩和させるために現れる物質だということが分かっています。確かに激しい運動や重労働の後に体がへとへとになり、腕を上げたり歩いたりすることができなかったりしたとき、筋肉中には乳酸が溜まっているのは事実です。

筋肉を動かすとき、人の身体は酸素を燃やすことでエネルギーを作り出し、そのエネルギーを使います。しかし、その運動が激しすぎると体への酸素の供給が追い付かなくなります。「乳酸が溜まった筋肉はうまく収縮できないため痛みや炎症が起こる」と、長い間誤解されていたのです。無酸素運動を続けると血液中に乳酸が増えるのは事実ですが、この乳酸のせいで疲労するわけではありません。むしろ乳酸は、“細胞の疲労を保護する”働きがあり、疲労を回復させるためのエネルギーとして使われているのです。

実際の疲労の原因は、「脳内セロトニン」の不足と、「血中還元型コエンザイムQ10」の不足なのです。